【6】企業経営 | (6)税務調査

企業経営に関する以下のQ&Aにお答えしています。
(1)海外進出 (2)決算対策 (3)リスクマネジメント (4)事業承継 (5)M&A (6)税務調査

(6)税務調査の質問を表示しています。

  • 【Q1】法人が税務調査の対象になるのは、どのような理由が考えられるでしょうか。

    【A】税務調査は、相続に関連して行われるほか、法人に対して行われる場合があります。法人が税務調査の対象になる要因として考えられるのは、たとえば、現金と出納帳の金額が一致していない、従業員の大幅な増減や売上の大幅な増加があった、現金売上が主体の業種であるなど、さまざまです。中には、取引先の銀行や取引先企業に税務調査が入った場合などは、情報収集等を目的として調査対象になるケースもみられます。これらの調査目的は、法人が税金として支払うべき法人税等に関連して違反していないかどうかがありますから、少しでも疑いがある場合には、調査対象になり得るといえます。ただし、どこの会社がいつごろに調査対象になるのかは、予測できません。日ごろから、正しく、間違いないように記帳していれば何も問題はないと思われがちですが、時には大丈夫だと思っていても、実際に脱税ととらえられることもしばしば起きているのは事実です。どの会社も、税務調査の対象になる可能性は決してゼロではないことを十分に配慮し、もし調査の連絡がきても焦ることなく、顧問税理士などと相談をして、調査に対応することが求められます。

  • 【Q2】法人への税務調査の場合、どのような点に留意する必要があるのでしょうか。

    【A】税務調査では、さまざまな書類等をもとにして質問がぶつけられます。ちょっとした記帳ミスや、思わぬ部分に対して調査官は指摘をしてくることでしょう。まず、税務調査が入るとわかってからは、書類の整理が必要です。現金取引の多い業種ですと、現金出納帳と現金の突合をして合致させるなどの対応が必要でしょう。また、取引先に限らず、銀行や証券会社などの金融機関からの頒布品などを不用意においておくと、思わぬ誤解を調査官に与えてしまいますから、要注意です。法人の税務調査では、調査官に対して対応するのは経営者もしくは総務部長などの経理責任者となります。経営者や総務部長などは、会社の台所事情を熟知しているのでしょうが、従業員は必ずしもそうではありません。調査官に書類上の点で指摘を受けたとして、知ったかぶりをして対応すると、調査官に疑念を抱かせることにもつながります。従業員に対しては、知っていることは話してもいいが、それ以外の知らないことは話さないようにするよう、事前に注意喚起しておく必要があるでしょう。調査官は「質問検査権」という法律上の背景によって質問をしてきます。安易に答えたり、間違った内容を伝えるのではなく、知っているときは話し、知らないことには知らないときっぱりいう姿勢が大事だということを、理解してほしいと思います。