【5】資金運用 | (5)年金試算
資金運用に関する以下のQ&Aにお答えしています。
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(5)年金試算の質問を表示しています。
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【Q1】年金についての仕組みを教えてください。
【A】日本の年金制度は2階建て構造といわれています。わかりやすくいいますと、1階部分は国民年金(基礎年金、老齢基礎年金)、2階部分には厚生年金と共済年金があります。年金はこの国民年金、厚生年金、共済年金の3種類に大別されます。この3つの年金の違いですが、1階部分の国民年金は、国民全員が対象になります。そして、2階部分の厚生年金の対象は会社員、共済年金は国や地方自治体で勤務する公務員が対象となることです。たとえば、会社員や公務員の場合、国民年金+厚生年金もしくは共済年金を受け取ることになります。会社員や公務員以外の人は、国民年金のみを受け取ることになります、もともとこの3つの年金は別々の年金組合によって運用されていましたが、1985年に年金制度が改革され、現在のような2階建て構造になりました。このほか、国民年金基金や厚生年金基金、企業年金など私的な年金制度が3階部分にあって、公的年金の上積みができるようになっています。日本の年金制度の特徴は、支払った年金を積み立てて運用した利益を還元する積立方式ではなく、現在現役で働く人たちの保険料を現在の高齢者にあてていく賦課方式を採用しています。
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【Q2】現在、自営をしている50代後半の男性です。国民年金に20年加入していますが、年金はもらえるのでしょうか。
【A】自営業者の方は、国民年金に加入することになります。現在までに20年国民年金に加入しているとのことですが、国民年金の場合、年金を請求するには原則的に25年以上の加入期間が必要です。国民年金の払込期間は60歳になるまでですから、もし60歳までに5年を切っていれば、加入期間である25年に満たなくなってしまうおそれが出てきます。そして、20年は国民年金に加入しているということですが、もし継続的ではなく、断続的に免除もしくは未納があった場合には、かりに25年以上の加入期間があったとしても、年金を満額でもらうことはできなくなります。そこで、日本年金機構では、平成24年10月から平成27年9月までの3年間に限って、過去10年間の国民年金の未納もしくは免除がある場合は、 後納できる制度が利用できます。また、60歳まで払い込んだあとになって未納分がわかった場合については、国民年金の任意加入制度がありますので、年金額を増やしたいという人は65歳までの間、受給資格期間を満たしたいという人は70歳の間までに任意加入をすることで、条件を満たすことが可能です。年金の加入期間が不安な場合は、最寄りの年金事務所に訊くと教えてくれますので、相談してみてください。
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【Q3】年金がいくらもらえるのか、簡単に算出したり、確認できる方法はあるのでしょうか。
【A】現在、年金の加入期間や加入状況がどのようになっているのかを知るには、日本年金機構から送付されてくる「ねんきん定期便」などを活用すると便利です。「ねんきん定期便」は、国民年金もしくは厚生年金に加入している年金加入記録が記載されています。定期便には年金額が記載されています。これは資料が送付した時点での加入実績に応じて計算された金額なので、今後、加入条件が変われば年金額も変わってきますが、現時点でいくらぐらいの年金額になるのか、おおよその金額は把握できると思います。もっと早く知りたいという人ならば、日本年金機構の「ねんきんネット」を利用するのもよいでしょう。まずアクセスをするためのユーザーIDを登録する必要があります。登録には、基礎年金番号のほか、氏名、生年月日、郵便番号、パスワード等を画面上で入力し、利用申し込みをします。約5日後にユーザーIDが郵送されてきますので、あとは下記URLの「ねんきんネット」にログインし、必要事項に入力すれば活用できます。(ねんきんネット: http://www.nenkin.go.jp/n/www/n_net/index.jsp )
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【Q4】企業年金とはどのようなものでしょうか。
【A】企業年金とは、民間企業が厚生年金保険の上乗せ部分を独自の運用等によって年金給付を行うことをいいます。通常、年金は2階建ての構造をしていますが、企業年金は3階建て部分になります。企業年金には、厚生年金基金、確定給付企業年金、確定拠出年金などがあります。厚生年金基金は国の老齢厚生年金の一部代行と企業独自によって企業年金を合わせて運用等をするものです。確定給付企業年金は、企業が企業年金基金を設立して運営する「基金型」と、年金規約に基づいて管理・運営する「規約型」に大別されます。確定給付企業年金はもっとも多く利用されている企業年金(平成25年3月末で796万人:厚労省資料)で、この年金制度を利用すると、毎月の掛け金は費用として認められるほか、資産運用収入については非課税となるなど、メリットがあります。一方、確定拠出年金は、「企業型」と「個人型」があり、個人の運用指図によって運用されます。受取方法は有期年金(支給が一定年数で終了)、終身年金(生きている限り受給できる)、有期年金+終身年金の、3パターンがあります。企業年金といえども、自社はどのような企業年金制度になっているのか、調べてみる必要があるでしょう。
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【Q5】個人対象の私的年金にはどのようなものがあるのでしょうか。
【A】公的年金と対照的にある年金が、いわゆる私的年金といわれているものです。私的年金ですと、企業年金などがよく知られているところですが、個人を対象とした年金もあります。そもそも個人年金がどうして必要なのでしょうか。平成26年4月の国民年金の受給額は年額77万2800円(40年間満額で支払いをした場合。なお、同年6月受け取り分から年額に0.7%差し引いた金額に減額)となっています。月額64400円となりますが、これで生活をするのはとても厳しいのが実情でしょう。そこで、少しでも年金に補てんしようとする目的で、個人年金を活用する人がいます。個人年金はおもに、生命保険会社で取り扱っています。年金の積立はいたって簡単です。毎月の積立額を決めて、定期的に払い込んでいくだけです。最終的には年金として受け取れるようにするために、どれぐらいの費用が必要かをだし、そこから逆算して毎月の費用と、積み立てる期間を決めていきます。満期がすぎてからは、月払いで振り込まれる方法と、積み立てた金額を一括で払い出す方法があります。具体的な商品内容については、各生命保険会社の資料を参考にされるとよいでしょう。